2012/11/24

about music


小、中、高とずっと音楽をやってきたけど
「自分を表現する」ということの重要さに気づかなかったことが
私にとっては悔やまれることの一つです。
譜面通りにしかできなくて、アドリブとかが苦手だった。
何が正解か分からないし、自分から湧き出るものなんて何もなかったから。

今思うと、音楽について語り合うことってなかったな。
きっと他の子達はたくさんそういう話をしていたんだろうね
でも私はそれを素通りして過ごしていたんだと思う。
なんともったいない。

「自分を表現する」ことを意識するようになってきたのは
大学の写真部に入ってからでした。
入部してすぐの飲み会で写真について語り合った時のことは今でもすっごい覚えてる。
そういう、感性の類について話すことって全然なかったから新鮮だったし
みんな優しい人だったから、小心者の私でも(こういう事言ったら否定されるかも…)みたいに
怯えることもなくのびのびと自分の考えを伝えられて、純粋に楽しかった。

写真には原曲も譜面もないから、「自分」しか伝えられない。
でもその時は撮りたいものに溢れていたからそれが全然苦じゃなくて
自然と「自分を表現する」きっかけを掴めた。
そして、その難しさにも気づけた。
「自分」ってものがそれまでの私にはあまり無かったから
考えれば考えるほど、どつぼにハマって。
個性がある人たちと個性がない自分との違いを
まざまざと感じたわけですね。

今でこそ、その平凡さですら私の個性だと思っているけど
その時は相当なコンプレックスでしたよね。
写真撮れない時期も多々あった。

でも写真部に入ってから
社会人オーケストラのエキストラを何回かさせてもらった時に
演奏に向き合う姿勢がそれまでと全然違くなった事に気付いたのです。
譜面通りに演奏するだけじゃなくて
表現する、伝えるってことを意識するようになった。

10年以上音楽やってたのに、
音楽から離れて初めて気づけたわけなんですよね。
悲しい話です。
そこらへんを意識して10年音楽やってたら
どんなだっただろうと思う。

まぁでも過去を悔やんでも仕方がないし
それに気づけた今からでも遅くはないと思ってる。

もっと色々な事を経験して人間的な深みを持てたら
写真でも絵でも音楽でもコミュニケーションでも何でも
もっと楽しめるようになるのかなぁと思います。

なんでこんな事を考えたのかといいますと
NHK杯の羽生くんのスケートを見てでした。
若いって、素晴らしいよね。
未来ある若者はとても眩しいです。

とっても長くなってしまいました。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。